小数点のある平方根の問題解説

小数点のある平方根の問題解説

2024年7月31日

中学校3年生で学習する数学の中でも、平方根の問題は特に重要な単元の一つです。
今回は、その中でも小数点のある平方根の問題について詳しく解説していきます。

この問題、見た目は簡単そうに見えますが、意外と正答率が低いんです。
この記事では、そんな平方根の問題を分かりやすく解説していきます。

この問題の間違えやすいポイント

この問題のよくある間違いは

√0.9 = 0.3

と答えてしまう事です。

直感では上記の答えで合っているように感じてしまいます。
平方根の定義から改めて見ていきましょう。

平方根の定義

「2乗してaになる数」を、【aの平方根】といいます。
例えば、2乗して16になる数は−4と4なので、【16の平方根は−4と4】と表現します。

ついでに、√についても考えてみましょう。√は「2乗してaになる数が無い時につけるもの」です。
例えば、「2乗して3になる数」なんてものはありませんよね?
無いなら作ってみようということで【3の平方根は−√3と√3】と表現します。

https://benesse.jp/kyouiku/teikitest/chu/math/math/c00427.html
※参考記事 【ベネッセ教育情報】 「ルート64=±8 ではない」の意味がわかりません

平方根と√の違いがわかったところで、今回は√の以下の性質について考えます。

√の中に2乗があれば√が外れる

例えば、√4について考えていきましょう。

4 = 2²なので、√4は以下のように表すことができます。

√4 = √2²

ここで【√と2乗はセットで外れる】ので、√4は以下のようになります。

√4 = 2

つまり、今回の問題においても【√の中に2乗を見つける】ことがポイントになります。

※勘の良い方は「4 = 2²だけど、4 = (-2)²でもあるんじゃ?」と思われるかもしれませんが、√ではプラスだけを扱います。なぜそうなるかは、別記事で説明します。

具体的な解答ステップ

ステップ1 小数を分数に変換

小数を分数に直して、計算しやすいようにします。

√0.9 = √(9/10)

ステップ2 分子と分母に分けて考える

上の画像の一番下のように、分母と分子それぞれに√を付けて考えます。

√(9/10) = √9 / √10

このようになります。分母と分子をそれぞれ分けて考えることで、次のステップで問題を解くのがスムーズになります。

ステップ3 分子のルートを外す

分子の√9は、3の2乗なので、ルートが外れて「3」になります。

よって、√(0.9)は上の画像のように、3/√10と表すことができます。

ステップ4 分母のルートを外す

最後に、分母の√を外します。

分母の√を外すには、分母分子に同じ√をかける【有理化】という行為を行います。
上の画像のように、分母分子に√10をかけます。

√10×√10 = 10なので、分母から√を外すことができました。

よって、3√10/10が答えになります。

まとめ

いかがでしたしょうか?今回の問題を通じて、平方根の基本を学ぶことができました。
平方根の問題は、小数点が出てこようが分数が出てこようが、基本を理解していれば確実に解くことができます。今回学んだことをきっかけに、今まで平方根が苦手だった人たちも、平方根が得点源になることを期待しております。

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