中学校3年生で習う因数分解。数学の基礎中の基礎ですが、高校生や大学生になっても使うことが多いので、中学生のうちにしっかりと身につけておくことが重要です。今回は、公立高校入試に出題されることの多い問題を例に、因数分解を利用した計算のテクニックを紹介します。この問題は、少しの工夫で解きやすくなるので、ぜひテクニックを身につけていきましょう。
因数分解の基本公式
まず、因数分解の公式を見てみましょう。
次の4つの公式は大事なので確実に覚えておいてくださいね。
- x² + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b)
- x² + 2ax + a² = (x + a)²
- x² − 2ax + a² = (x − a)²
- x² − a² = (x + a)(x − a)
これらの公式を理解しておくと、問題を解く際にどの公式を使えばよいかをすぐに判断できます。
この問題を解くためのステップ
ステップ1 2乗を作り出す
では、実際に問題を解いてみましょう。
「97×97-9」は普通に解くこともできますが、因数分解を利用して計算することで、よりスマートに解くことができます。
まず、97×97は97の2乗です。そして、9は3の2乗として表すことができます。
ステップ2 因数分解の公式を当てはめる
よって、ステップ1から問題は以下のように表すことができます。
97 × 97 − 9 = 97² − 3²
2乗−2乗という形を作ることができました。
では、以下の因数分解の公式の形と同じことがわかります。
a² − b² = (a + b)(a − b)
※x² − a² = (x + a)(x − a)と同じことです。
次に、この公式に当てはめて考えると、a = 97、b = 3ということなので、以下のように因数分解できます。
97² − 3² = (97 + 3)(97 − 3)
ステップ3 残ったものを計算する
最後に、(97 + 3)(97 − 3)において、左のかっこを計算すると100、右のかっこを計算すると94になるので
100 × 94 = 9400
よって、9400が答えになります。
まとめ
いかがでしたか?今回は「97 × 97 − 9」を例に、因数分解を利用した計算を学びました。因数分解の公式を覚えておくことはもちろんのこと、今回習ったテクニックなどを使って、さまざまな問題に挑戦してみてください。特に入試では、因数分解が得点源となることが多いので、しっかりと身につけておきましょう。
最後に、練習問題として以下の問題に挑戦してみてください。
練習問題:
- 19 × 19 − 1を計算しなさい。
- 22 × 22 − 21 × 21を計算しなさい。
解答:
1. 360
<解説>
2乗で表すと「19² − 1²」
a² − b² = (a + b)(a − b)の公式から
19² − 1² = (19 + 1)(19 − 1)
これを計算して、20 × 18 = 360
2. 43
<解説>
2乗で表すと「22² − 21²」
a² − b² = (a + b)(a − b)の公式から
22² − 21² = (22 + 21)(22 − 21)
これを計算して、43 × 1 = 43
初めは難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねることでスピードと正確さが向上します。
ぜひこのサイトで繰り返し練習して、自信を持ってテストや入試に臨んでくださいね!
他にも、因数分解を使った問題などを記事にしています!
https://jyukupri.com/%e9%ab%98%e6%a0%a1%e5%85%a5%e8%a9%a6%e3%81%ab%e3%82%88%e3%81%8f%e5%87%ba%e3%82%8b%e5%9b%a0%e6%95%b0%e5%88%86%e8%a7%a3/
もし、文章だけでは分かりにくい場合は、動画も参考にしてください。
動画を見ながら問題を解くことで、より深く理解することができます。
ぜひチェックしてみてくださいね!これからも皆さんの学習を応援しています!